予防歯科
毎日、きれいに歯磨きをしている」と思っていてもどうしても磨き残しはあり、その汚れが虫歯や歯周病の原因になります。
また、いわゆる歯科治療では「悪くなったところ」を除去しますが「悪くなった原因」を除去した訳ではありません。
つまり、治療が終了し疾患から解放されたとしても、もうすでに次の脅威が存在しているのです。治療を受けただけで元の生活習慣にもどるのであれば疾患の再発は必然でしょう。
治療医学から予防医学へ
歯科に限りませんが、「予防」という考え方はこれからの人類の生き方を示すキーワードのひとつだと考えます。治療がどんなに進歩したとしても健康には敵いません。
また、治療に伴う時間的、肉体的、精神的、経済的ストレスは、予防に費やすそれらを大きく上回ることは火を見るより明らかです。
いつまでも自分の歯で噛めるように、当クリニックがしっかりサポートさせていただきます。
PMTC(プロフェッショナル メカニカル トゥース クリーニング)
歯科衛生士が専用の器具とフッ化物入りペーストを用いて、歯の汚れを徹底的に除去する方法です。歯の表面の沈着物を取り除くのはもちろんですが、実際は家庭では落とすのが困難と言われているバイオフィルムの破壊が目的になります。
このバイオフィルムとは「細菌がきわめて安定した集落を作り、しっかりとした安定した状態」を言います。
むし歯・歯周病の原因は言わずと知れたプラーク(歯垢)です。
しかし最近になって、歯の表面に付着し成熟したプラークは、多種多様の細菌が複雑にからみ合った「バイオフィルム」であることがわかってきました。
このフィルムは、細菌が分泌する多糖体に守られ、強力に付着するため、歯ブラシではなかなか取り除くことができません。また、他の異物の侵入を拒絶する性質があるため、ぬり薬、うがい薬などの効果もきわめて限定的です。
イメージとしては「お風呂の水アカ」や「排水口のヌメリ」と考えていただければよいでしょうか。バイオフィルムは水アカのように専用の器具や薬剤を使わなければ、なかなか除去できないのです。
このバイオフィルムをはがしとる手段として、現在最も能率的・効果的な方法と考えられているのがPMTCです。普段のご家庭での歯ブラシのほか、定期的な(3~4ヶ月に1回)このPMTCを行うことが将来のむし歯・歯周病の発症を抑制することができるのです。
PMTCを4年間継続して受けると、むし歯の発症率が1/16になるという報告もあります。
フッ素塗布
フッ素が歯に触れると、歯の表面であるエナメル質の結晶が硬く強いものに変化し、虫歯になりにくい歯になります。
歯科医院でフッ素塗布を行った後も、家庭でフッ素入りの歯磨き粉などを使用すると、より効果的です。